東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で、福島県から県外に避難している世帯のうち、3割ほどが登録住所地での居住が確認できていないことがわかった。復興庁関係者が明らかにした。2万7998人(8月11日時点)とされる避難者数が実態に即していない可能性が高く、国や県は今後、追跡調査をして今年度末をめどに正確な人数を把握する方針。
県外避難者の把握には、国が震災後につくった「全国避難者情報システム」が使われている。氏名や住所、連絡先などを避難先の自治体に申告すると登録される。登録者が帰郷、転居、死亡した場合も新たに申告が必要。復興庁は自治体を通じてこの情報を月1回まとめ、避難者数として公表している。
元々は避難元の福島の各自治体から支援情報を継続的に届けるための仕組みだが、震災後、各地で居住が確認できないケースが相次いでいた。与党も昨秋に出した震災復興に関する第9次提言で、実態を踏まえた人数を把握よう国に求めていた。
このため、国と県などは今年…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル