船員として働くと偽り、不正に入国したとして、大阪府警は、パキスタン国籍のアフリディ・アブドゥル・ムサウリ容疑者(31)=宮城県松島町=を出入国管理法違反(偽りその他不正の手段による上陸)の疑いで逮捕し、14日発表した。容疑を認め、「入国してすぐに逃げると決めていた。日本で働いて稼ぎたかった」と供述したという。
外事課によると、同容疑者は自国の企業を介し、船員として大阪府内の港に停泊中の船に乗る名目で4月6日に関西空港に着いた。実際は船員になる意思がないのに入国審査官に上陸許可を申請し、15日間の予定で日本に入った疑いがある。同法は外国人の船員らには、乗り換えや休養のため最長15日間の上陸を認めている。
同容疑者は関空での手続き後、行方不明になった。その後、宮城県内にいることがわかり、7月に逮捕された。大阪地検は8月、アフリディ容疑者を同罪で起訴した。
新型コロナウイルス対策で国はパキスタンからの入国を制限していた。同容疑者は「船員であればビザなしで入国できるとわかっていた」と話したという。
入国後はパキスタン国籍の知人を頼って陸路で移動し、松島町で暮らしていたとみられる。府警は生活を支援していた者がいるとみて調べている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル