手作りのお弁当と食べる人の姿を写した「おべんとうの時間」を全日空の機内誌「翼の王国」で連載している写真家の阿部了さん。NHK番組「サラメシ」にはお弁当ハンターとして出演する。普段の買い物では、肉屋や豆腐屋など個人商店によく足を運ぶという。おいしさだけではない、その訳について話してもらった。
うちは共働きなので、手が空いている方が自然に台所に立ちます。料理を作る時は買い物にも出ます。
家の近くには鶏肉屋さんや豆腐屋さん、家族経営の小さいスーパーがあり、よく行きます。そのスーパーは、奥さんの作る総菜や、それにマグロもおいしいんです。忙しい時にちょっと行って買ってきます。
鶏肉屋さんはご主人が「いらっしゃーい、今日はどうします?」って迎えて、僕が「モモ1枚ください」と言うと、「そのままでいいの? 切る?」と必ず聞いてくれる。それから「雨がひどいね」なんてお天気の話をしたりして。
豆腐屋さんは70代ぐらいの夫婦と息子さんの3人でやっていて、店に行くと腰の曲がったお母さんが「今日は何にしましょ」って出てくる。最近は鍋を持って買いに行きます。この前は、同じぐらいの年の近所の常連さんが「あれ、ある?」って聞いてて、お母さんが「はいはい」って取り出したのは、たくあん。真空パックだったから、たぶんどっかから取り寄せたんでしょうね。
毎回、店での何げない会話な…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル