小西良昭
京都府警は9月28、30の両日、客の詐欺被害を防いだ信用金庫職員とドラッグストア従業員に感謝状を贈った。
宇治署によると、宇治市の京都中央信用金庫神明支店(細井敏信支店長)で8月23日、市内の女性(65)から還付金をATMで受け取る方法の相談があった。女性は市役所職員を名乗る犯人に「介護保険料が3万3600円返る。キャッシュカードを持って銀行へ行って」と電話で指示された。応対した武田真希係長(41)が詐欺を見抜き通報。ATMへ誘い出して「個人番号を入力して」と電話でだまし、犯人への振込金額を入力させる手口だったとみられる。
八幡市では、ドラッグユタカ八幡軸店(朝比奈孝行店長=当時)で9月11日、市内の80代男性が電子マネー30万円分を買うと来店。現金でしか買えないため販売しなかったが、詐欺を疑って声をかけた店員の山下優希さん(29)が店の連絡網に経緯を残した。男性は13日に再び来て30万円分を買おうとした。応対した藤平明日香さん(32)が11日の連絡を思い出し、山下さんを呼んで八幡署へ通報した。
署によると、男性は閲覧したサイトで「会員登録」の表示を見てサイトに書かれていた番号に電話。男に電子マネー60万円分をドラッグストアで買うよう指示された。コンビニより発覚しにくいドラッグストアを犯人が指定したと府警はみている。
府警によると、府内の特殊詐欺被害は1~9月に130件、計2億458万円。被害者130人のうち高齢者が約9割の116人。高齢女性が91人を占める。(小西良昭)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル