磯部征紀
海上保安庁は12日、沖縄県などに大量の軽石が漂着する原因となっている小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」の観測結果を発表した。付近では噴気や海水の変色が確認されたほか、軽石とみられる浮遊物も確認されるなど、活発な状態が続いているとみられる。
11日に航空機から周辺を観測した。北側から白色の噴気が立ち上がり、海面には気泡が出ていた。火山活動による金属性の成分と海水の化学反応で生じたとみられる濃い黄緑色の変色水も直径約3キロの範囲で確認。南東約20キロでは、変色水や軽石とみられる浮遊物もあったという。今月1日の観測時と比べて、火山活動でできた島の面積に大きな変化はなかった。
観測に同乗した東京工業大学理学院火山流体研究センターの野上健治教授は「海底火山活動は沈静化したとはいえず、いまだに活発な状態である」などとコメントしている。(磯部征紀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル