大木理恵子
熊本県菊池市の幹部職員が江頭実市長(67)からパワーハラスメントを受けたと訴えたことをめぐり、江頭市長は19日の定例記者会見で「パワハラに該当する行為は断じて行っていない」と反論した。その上で第三者でつくる委員会での調査を望む考えを示した。
市などによると、経済部の50代の男性課長が今月1日、庁内の通報制度「職員目安箱」を利用してパワハラ被害を訴える内容の文書を投稿。総務課が受理した。文書では「市長から多くの嫌がらせや威圧的な言動を受け続け、心身ともに限界に達した」などと主張している。
江頭市長は会見で「業務上、注意や指導を行うことは多々ある。本件を含めパワハラに該当する行為は断じて行っていないと常々考えている」と説明。課長がパワハラと訴えた内容の一部は、担当部署の事業に関する提案内容が不適切だとして差し戻したものだと主張した。
その上で、自身の言動を課長がどう受け止めるかはわからず、第三者の委員会による客観的な調査と判定を求めた。
市は今後、課長や江頭市長らへの聞き取りを進める。内規では、調査結果をまとめた上で、副市長を委員長とする「市職員ハラスメント防止対策委員会」に諮って対応を検討することになっている。総務課によると、第三者に審議を委ねる可能性もあるという。(大木理恵子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル