新潟県内でも山沿いで降雪が始まり、本格的な冬が間近に迫っている。大雪時に心配なのが道路での立ち往生。国土交通省北陸地方整備局とNEXCO東日本新潟支社は今冬、連携をより密にして、昨冬の事態の再来を防ごうとしている。
まず取り組むのが、大雪が見込まれる場合に、高速道と並行する国道の両方を同時に通行止めにすることだ。
これまで、大雪で高速道と国道のいずれかが通行止めとなった場合、もう一方はできるだけ通行を続ける運用をしてきた。しかし、昨年12月に関越道で起きた車両約2100台の大規模な立ち往生は、並行の国道を通行止めとしたことで、結果として関越道への車の流入を促したことが一因とみられている。
そこで北陸地方整備局の松永和彦・道路情報管理官は「大雪が見込まれる場合、国道と高速道の同時通行止めをちゅうちょなく行う」。NEXCOと整備局双方による「情報連絡本部」を必ず設け、情報共有と一体的な対応を図る。
NEXCOは、大雪予想時に一部のインターチェンジ(IC)の閉鎖を事前予告したり、通行止め区間を従来より広げたりして流入車両を減らす。
また、一部の合流地点に消雪パイプを設置したり、道路状況を監視するカメラを約100台増やしたりした。除雪の人員も増強し、救助のための隊も常設。道路情報を伝えるLINEアカウントも開設している。
◇
NEXCO東日本新潟支社は26日、同日夜から28日朝にかけて、県内の山間部を通る一部の高速道で最大30~40センチ程度の降雪を見込んでいると発表した。通行止めの事前予告はないが、「1台でも走行不能になると、長時間の渋滞や通行止めにつながる」として、冬用タイヤ着用やチェーン携行を呼びかけている。
降雪を見込んで注意を呼びかけている区間は、関越道の水上IC(群馬県)―長岡IC、上信越道の信濃町IC(長野県)―上越高田IC、磐越道の津川IC―安田IC。
圧雪に「くぼみ」 スタック連鎖し立ち往生
なぜ、大雪で多くの車が立ち往生してしまうのか? 新潟大の河島克久教授(雪氷学)と福井大の藤本明宏准教授(地盤・道路防災)の研究チームが、そのメカニズムを解明した。かぎは「くぼみ」だった。
立ち往生のメカニズムはこうだ。
まず、踏み固められた「圧雪…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル