山口啓太、富岡万葉、石田貴子、松永和彦
「大みそかに会うし、その時にね」。大阪市北区の雑居ビル内のクリニックで起きた放火殺人事件で、犠牲になった大阪府の30代の男性は、教員を志し、趣味の剣道とスキューバダイビングにも打ち込んでいた。その人生が突然、絶たれた。
「求道心が強く、熱心で一生懸命な子だった」
大阪市淀川区の道場で、10年近く指導した西原義秀さん(61)は言う。
50~70代の20人近い剣道仲間と一緒に、多いときには月3~4回訪れ、泊まりがけの合宿にも参加したという。ガッチリとした体格で、手合わせをすれば、正面から力強く向かってきた。
知人らによると、男性は20…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル