飯島啓史 滝口信之
10日の成人の日を前に、福島県内各地で9日、最多の40市町村で成人式が行われた。新型コロナウイルスの感染再拡大の動きが広がるなか、対策を講じる式が相次いだが、原発事故の影響で避難指示が続く自治体では久々の友との再会を喜ぶ新成人の姿もあった。
●福島市
約2800人が新成人となった福島市。同市仁井田の会場では感染対策のため午前と午後の2回に分けて式を開催し、式の様子はオンラインでも配信した。
また、入場の際には政府が設けた「ワクチン・検査パッケージ」を試行導入。一定の条件を満たせば入場規制を緩和するもので、受付でワクチンの2回接種済み証明書やPCR検査の陰性証明書の提示を求めた。
もっとも今回は、新成人の意識を啓発し、検査の大切さなどを浸透させる目的のため、提示がなくても検温や聞き取りによる体調確認で異常がなければ入場できるようにした。国歌斉唱は、音楽のみで歌わず、式は30分ほどで終わった。
福島市の会社員菅野結さん(20)は「小学校を卒業して以来、会っていなかった友達と再会できた。実際に会って話せるのはうれしい」と笑顔をみせた。仙台市のアルバイト佐藤圭悟さん(20)は「コロナ禍が続いているけど、きちんと感染対策をして、こういう場を開いてもらえたことはありがたい」と話していた。(飯島啓史)
●大熊町
今春、帰還困難区域の一部で…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル