新型コロナウイルスの感染拡大を受け、文部科学省は31日、濃厚接触者となった大学入試の受験生について、別室受験の要件を緩和すると決めた。保健所業務が逼迫(ひっぱく)している自治体の受験生は、PCR検査なしでも別室受験を認める。また、感染者が急増するなか保健所が濃厚接触者の特定をしない事例も出ており、濃厚接触者の可能性があっても無症状なら別室受験できるとした。
これまで文科省は濃厚接触者となった無症状の受験生について、①保健所指定医療機関でのPCR検査などで陰性②受験当日も無症状③公共交通機関を利用しない(事前予約のタクシーは利用可)――の3条件をすべて満たせば別室受験を認めるとしていた。
新たな方針では、①について、保健所業務の逼迫でPCR検査ができない場合は、受験生自身が無症状であることを確認した上で別室受験を認めるとした。
大学入学共通テストが30日に全日程を終え、各大学の個別試験が本格的に始まることから、文科省は受験機会をさらに確保する必要性があると判断した。(三浦淳)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル