編集委員・中島隆
パートナーと家にいる時間が増え、暴力を受けている。学校の休校、幼稚園や保育園の休園、そしてオンライン授業が増えるなどで子どもの世話に追われている。仕事を失い、途方に暮れている……
そんなコロナ禍でたいへんな思いをしている女性に少しでもリラックスしてもらおうと、大阪府東大阪市は今月、期日限定で、女性が安心して過ごせ、支援も受けられる居場所をつくる。
名付けて「女性のための ゆるサポルーム」。設ける場所は、東大阪市岩田町にある「市立男女共同参画センター・イコーラム」の研修室。近鉄の若江岩田駅のすぐ近く。
日時は6、8、13、22、27日のそれぞれ午前10時~午後5時。女性スタッフが悩みごとなどを聞き、必要なときは弁護士などを紹介する。
また、6、13、27日は、これからどんな仕事をすればいいのかなどの「キャリアカウンセリング」もある。
時間内であればいつまでいてもよく、本を読んだり、音楽を聴いたり、思い思いにすごせる。飲み物が自由に飲めるサービスもある。利用は予約不要で、無料。一時保育だけは事前申し込みが必要。
研修室には、白いクッションと、さまざまな色と柄の布が用意されている。好きな布を選んでクッションとともにイスにすわってもらう。家庭内暴力、子育て、介護。自分の選択が許されてこなかった人たちに、ささいなことだけれど自分で選択してもらうところから始める狙いだという。
さらに、高さ1・5メートルほどのツリーを用意した。七夕や絵馬のように、悩みや希望などを紙に書いてつるしてもらう。
「頑張りすぎているみなさんに、すこしでもリラックスできる時間を過ごしていただければ。どうぞ、気軽にいらしてください」と市多文化共生・男女共同参画課長の東原由実さん。
問い合わせと一時保育の予約は、イコーラム(072・960・9201)。(編集委員・中島隆)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル