記録的な大雪となった札幌市では7日、JR札幌駅発着の全列車が運休する異例の事態となった。市内では大量の雪で狭くなった道路で渋滞が多発。通勤・通学や空港へ向かう人に大きな影響が出た。JR北海道は8日も始発から札幌発着の列車を運休。除雪を急いでいるが、復旧のめどは立っていない。札幌市の秋元克広市長は「非常事態」として、主要幹線道路の除雪を優先して行うと表明。それでもこうした幹線道路の除雪には今後10日間程度かかる見通しだという。
7日は快晴となった札幌市。しかし6日は雪が降り積もり、午後2時までの24時間降雪量が過去最多の60センチ、同午後1時の最大積雪深が133センチと8年ぶりに1メートルを超えた。大量の雪が線路や道路上に残され、除雪が追いつかずに列車の運休や渋滞が多発した。
駅で発車できない列車が続発
7日に札幌発着の全列車を運休したJR北は緊急会見し、宮越宏幸・鉄道事業本部長が「記録的な豪雪で札幌圏の列車が運休し、多大なご迷惑をおかけしたことをおわびする」と謝罪。札幌圏の列車の終日運休は「過去に例がない」という。
JR北によると、6日午後以降に線路に雪が一気に降り積もり、駅から列車が発車できなくなったり駅周辺でポイントが切り替えられなくなったりする事態が多発。「短時間で雪の量が増え、(除雪が)追いつかなかった。列車が動いていれば列車自体が除雪車の役割を果たすが、止まってしまったためさらに線路に雪がたまった」(宮越氏)という。
なぜ除雪が追いつかなかったのか。踏切や高架では手作業による除雪が必要なのだという。
特に踏切では横断する車で雪が踏み固められ、これを手作業でかき出す必要がある。7日はこの作業に時間がかかった。
除雪車の運行でも、札幌駅周辺の高架ではすでに線路脇に大量の雪がたまっており、除雪車両を通すためにまず手作業で雪を高架下に落とす必要があったという。
7日夜からは除雪車両を運行…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル