今年初め、大型ホテルで取材中に尿意をもよおし、カメラを肩に掛けたまま、トイレに入った。「あれっ、小便器がない」。誤って女子トイレに駆け込んでしまったようで、あわてて出た。人がいなくて幸いだった。
男子トイレにはふつう、立って用をたす小便器と、大便用の個室がある。しかし、神奈川県大和市の公立小中学校では、小便器のない個室だけの男子用トイレが各校に1カ所ある。
きっかけの一つが、市議の質問だった。2016年3月、市議会の定例会で学校のトイレが一般質問で取り上げられた。
議事録によると、市議の一人が「男子は学校で大便をすると『うんこマン』などとからかわれる。このため我慢するが、我慢しきれず漏らすこともある」と訴えた。そのうえで、大便なのか、小用なのか分からなくしていじめを防ぐため、男子トイレの完全個室化を要望した。
大木哲市長も「快適であるか…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル