榊原織和
「一票の格差」が最大2・08倍だった昨年10月の衆院選をめぐり、弁護士グループが島根、鳥取県の計4選挙区の選挙を無効にするよう求めた訴訟の判決が16日、広島高裁松江支部であった。久保田浩史裁判長は「憲法の投票価値の平等の要求に反する状態だったとはいえない」として合憲と判断し、請求を棄却した。原告側は即日上告した。
2014年衆院選の最大格差は2・13倍だったが、「0増6減」の区割り改定をした17年衆院選では1・98倍に縮小した。昨年の衆院選で再び格差は広がったが、久保田裁判長は「2倍をわずかに超えるもので、14年衆院選と比べて縮小した」と指摘。「漸進的な是正を図ったと評価でき、許容できる」と結論づけた。
判決後の会見で、原告側の弁護士は「国側にかなり寄った判決。結論ありきだ。他の高裁判断と比べても問題がある」と述べた。(榊原織和)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル