国の特別天然記念物アホウドリを保護するため、新たにつくられた繁殖地の小笠原諸島(東京都)・聟(むこ)島で、「3世代目」のヒナが初めて確認された。別のヒナも孵化(ふか)しているのが見つかり、1度の繁殖期で初の複数のヒナ誕生となった。山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)が発表した。
アホウドリは翼を広げた大きさが2メートル以上になる大型の海鳥。伊豆諸島の鳥島と尖閣諸島で繁殖しているが、鳥島は火山島で、噴火で全滅する恐れがある。このため、米国魚類野生生物局や環境省などが2008年~12年、約350キロ離れた聟島へヒナを毎年10~15羽、計70羽をヘリコプターで移住させた。
無人島の聟島では、山階鳥研の研究員がエサを与え続け、3カ月後の巣立ちまで見守った。ヒナは巣立った島に戻って営巣する習性があり、11年、うち7羽が初めて帰還。16年に初めて「2世」が巣立った。
今年1月8~15日、都の委…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル