在日ウクライナ大使館で昨秋まで働き、帰郷中に起きたロシアの軍事侵攻のため南米チリに避難しているビオレッタ・ウドビクさん(35)が日本に残した絵本がある。母国では誰もが知る民話「エンドウ豆太郎」を日本語に訳したものだ。困難を乗り越えるストーリーに現在の境遇を重ね、平和を願っている。
エンドウ豆太郎は、道中で3人の魔法使いが仲間になるなど、日本の「桃太郎」とよく似た筋書きだ。
ウクライナ民話では、おじいさんが落とした手袋に動物たちが次々と入っていく「てぶくろ」が日本でも親しまれているが、「エンドウ豆太郎」も子どもから大人まで多くの人に親しまれているという。
来日前、突如「ロシアが攻めてきた」
ウドビクさんは2017年から東京の大使館で2等書記官として文化や教育を担当してきた。日本の人たちにウクライナの文化に触れてもらうため、日本語に訳した絵本をつくろうと考え、編集を進めて昨年12月に完成させた。
完成に先立つ昨年10月、チ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル