民法が改正され、4月1日から成人する年齢が18歳に引き下げられる。18、19歳も親の同意なくさまざまな契約が可能になる一方、責任も負うことになる。消費者トラブルが増えることが懸念されており、事業者側も一定の対応が進んでいるが、新成人を狙った悪質商法は増えるだろうとして、専門家は注意を呼びかけている。(小林未来、前田朱莉亜)
貸金業界、6割は18、19歳に貸し付けせず
大学の先輩に「1年で何倍にもなる」と勧められ、50万円を借り入れて投資用のソフトを買ったのに、説明と異なり全然もうからない――。
全国の消費生活センターには、投資やネットビジネス関連のマルチ商法などで、若者に借金させて商品を買わせるトラブル報告が相次ぐ。これまでは、20歳未満の未成年が融資を受ける際は通常親の同意が必要だったが、4月からは18、19歳は親の同意なくお金を借りられるようになる。
トラブル防止のため、貸金業者らは18、19歳に貸し付けないなどの自主規制を進める。日本貸金業協会と金融庁による昨年の調査では、貸金業者561社のうち、8割超の470社が「18、19歳の学生には貸し付けない」と回答。学生かどうかに関わらず「18、19歳には貸し付けない」と回答したのは6割超の361社だった。同庁は、自主規制が進んでおり、貸し付けないとする業者の割合は今年に入ってさらに増えているとみる。
同協会は、成人年齢引き下げ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル