古都ぶら
あまたのガイド本で紹介し尽くされてきた観もある京都屈指の観光地・嵐山に、まだ穴場がある。平安時代から和歌に詠まれた地だが、今は地元住民の多くも知らない。気になりますよね? 行ってみました。
渡月橋の上流に
「知ってるか。幻の滝がある」
嵐山を流れる桂川(大堰川)岸で取材していたら、そう呼びかけられた。
声の主は京都市右京区太秦に住む金久孝喜(かねひさこうき)さん(72)。幼少期から嵐山に暮らし、今は設計事務所で勤めている。嵐山公園の改修工事を担い、地元の歴史を調べていた二十数年前、その滝を知ったという。
記者は京都赴任2回目。嵐山に滝があるなんて聞いたことがなかった。ぜひ見てみたい。迷わずガイド役をお願いした。
現場は渡月橋の上流側、国有…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル