1543年に伝来――。教科書で誰もが習う火縄銃。日本史を塗り替えたとも言える武器を、気軽に手に取れる場所があります。
大通りの喧噪(けんそう)に背を向け数分歩くと、古い町家が点在する路地に着く。一軒の入り口をくぐると、土間の奥に10本ほどの銃が立てかけられていた。
ここは火縄銃を製造した地として知られた堺市にある「堺鉄砲館」。堺火縄銃保存会副会長の柏木作(さく)さん(68)が10年ほど前から運営する。銃は古美術品市場で数十万円で購入したものや仲間から借りたもので行政には届け出済み。担ぐと肩にずしりとくる。
「公の施設と違い、手に取ることができるから戦国時代をリアルに感じられるでしょう。かなり引きつけないと当たらないから、戦場で構えた兵士は怖かったと思いますよ」と柏木さん。
伝来から32年後の長篠の戦い(1575年)で堺の鉄砲は活躍した。市文化財課の中村晶子さんは「堺では伝来から間をおかず、大量生産できるようになっていた」とみる。
「堺筒」と言えば記者は時代劇「子連れ狼(おおかみ)」を思い出す。
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堺の鉄砲鍛(か)冶(じ)が…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル