熊本県弁護士会所属の弁護士が、成年後見人などとして管理していた口座から現金を引き出して不正流用した疑いがある問題で、県弁護士会は25日、平田秀規弁護士を業務上横領容疑で熊本地検に刑事告発したと発表した。調査により、被害は計11件、約2億4千万円にのぼる可能性があることが判明したという。
平田弁護士については、成年後見人として担当していた県内の被後見人2人の銀行口座から計約2930万円を引き出したほか、相続財産管理人として管理していた口座を解約し、約5300万円の所在が不明になっているとして、県弁護士会が調査。懲戒請求して今年2月に公表した。
県弁護士会はこの3件について、業務上横領容疑で3月30日に熊本地検に告発状を提出し、今月20日に受理されたという。
ほかにも平田弁護士に被害を受けた人がいないか情報提供を呼びかけたところ、集まった情報の中から新たに8件の不正流用の疑いが判明した。
弁護士業務専用の「預かり金口座」に入金された依頼人への損害賠償金を無断で引き出して、依頼人には支払わず私用に使った疑いなどがある。さまざまな形での不正流用がうかがわれ、被害総額は、刑事告発した3件と合わせた11件で計約2億4千万円にのぼる可能性があるとみている。
平田弁護士は調査に対して「…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル