寺院や神社に集まったさい銭を、商店で出すお釣り用に両替する動きが広がっている。集まった小銭を紙幣に替えたい寺社側、お釣りの小銭が欲しい商店側。両替は双方にとって好都合という。動きが広がる背景には、金融に関する近年のある変化があった。
「いやあ助かりますわ。うちは現金のお客さんなんでお釣りがないと困ります」
大阪府大東市の野崎観音(慈眼寺)を訪れた巽泰子さん(47)が、顔をほころばせながら言う。「お役に立てるならこちらもうれしいです」。和尚の杉山雄峰さん(50)も笑顔だ。
頭抱える寺社と商店 解決策に……
巽さんは野崎観音近くの野崎参道商店街でパン店を営む。今年初め、「どうしよう」と頭を抱えた。近くの金融機関が2月、小銭に両替する際の手数料を引き上げるという。硬貨11枚以上だと手数料が660円以上かかる。「1円を両替しただけで結構な赤字や」
地域に根ざし、お年寄りのお…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル