東京地検特捜部長や日本プロ野球コミッショナーを務めた弁護士の熊崎勝彦(くまざきかつひこ)さんが13日、心不全で亡くなった。80歳だった。葬儀は家族葬で行ったという。遺族が27日に明らかにした。
熊崎さんは岐阜県出身で、明治大法学部を卒業後の1972年、検事に任官。96年に東京地検特捜部長、2000年に前橋地検検事正に就くなどし、04年に最高検公安部長で退官した。
特捜部での勤務が長く、副部長時代には金丸信・元自民党副総裁の脱税事件(93年)やゼネコン汚職事件の中村喜四郎衆院議員の逮捕(94年)など、多くの政界捜査を手がけた。「落としの熊崎」とも言われた。
特捜部長時代は、旧4大証券や大手銀行による総会屋への利益供与事件(97年)、大蔵省や日銀を舞台にした汚職事件(98年)を指揮した。
退官後はプロ野球コミッショナー顧問や明大法科大学院客員教授などを務めた。プロ野球で13年に発覚した統一球問題で当時のコミッショナーが辞任したことを受け、14年にコミッショナーに就任し、17年まで続けた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル