「クラゲがいっぱい泳ぎよる」
日差しがまぶしい1日の昼下がり。岡山市の市街地にかかる大きな橋の上で、その言葉に私は耳を疑った。
十数人が欄干にひじをつき、川を指さしたり、スマホで写真に収めたりしている。
まさか。橋の下をのぞき込むと、15センチぐらいの半透明のクラゲがうじゃうじゃと漂っていた。数百匹はいるだろう。
日本三名園のひとつ「岡山後楽園」と官庁街を結ぶこの「鶴見橋」は、河口から9キロはある。
川幅は約100メートル。ふだんはカワムツやオイカワなどの淡水魚が泳ぐ清流だ。川魚と海のクラゲが一緒に泳いでいる姿はなんとも奇妙だ。
川の流れの影響か、クラゲは橋脚の近くで1カ所に集まり、重なり合っている。
「かわいそう」。子どもたちの声が聞こえた。
「なんで川にクラゲがおるん?」。ある子は大人に尋ねていた。
承知しました。私が調べましょう。
寄ってきたクロダイの群れに
翌日、岡山河川事務所に聞い…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル