塩入彩
首都圏で小学校受験の志願者が増えている。共働き家庭の子どもが受験するケースも増えているといい、保護者の学校選びにも変化が出ているという。
小学校受験の情報サイト「お受験じょうほう」を運営するバレクセル(渋谷区)が実施した首都圏(1都3県)の私立小63校への調査では、2022年度入試の合計志願者数は前年度より6%増え、のべ2万4287人。18年度(のべ1万8965人)から3割近く増えた。同社の野倉学代表は「コロナ禍で、公立よりICT化が進んでいた私立小に関心が高まった側面がある」と指摘する。
野倉代表によると、小学校受験の対策をする幼児教室などから「共働き家庭が6~7割を占める」との話を聞くという。最近は学校のブランドより「実」を取る傾向が強まっているといい、給食や放課後の預かり体制が充実している学校などが人気だという。
「〈お受験〉の歴史学」などの著書がある青山学院大学の小針誠教授(教育社会学)は昨年、首都圏の国私立小の受験を予定する保護者(645世帯)に調査を実施。母親が「無職」(専業主婦を含む)の割合は28・8%で、00年の同様の調査での75・8%に比べて大幅に減少したという。(塩入彩)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル