北海道・知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故は、23日で発生から2カ月となる。いまも12人の行方が確認できず、家族らは捜索の行方を見守り続けている。国は定期的に捜索状況を説明し、別の事故の当事者らとも連携するなど、長期の支援を続ける方針だ。
海上保安庁は巡視船や航空機で捜索を続けており、22日は事故から2カ月となるのを前に、北海道警も加わって陸地を含めて捜索した。北方領土の国後島で見つかった2人の遺体については今月9日にロシア側にDNA型鑑定に必要なデータを提供し、身元の確認を待っているという。
今回の事故では、乗客は北海道のほかに東京や大阪、福岡など各地からきており、事故直後から安否を案じた家族らが現地に集まった。国土交通省は事故翌日には、24時間態勢の相談窓口を設置。現地で捜索状況の説明会を連日開き、会社側から補償に関する説明が始まると、家族側に立って支援する弁護士も紹介した。網走港で陸揚げしたカズワンの船体についても、捜査中の証拠品を見せるのは異例にもかかわらず、献花の機会と位置づけたうえで家族らに公開した。
国交省は今月4日に現地対策…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル