クレジットカードの買い物利用枠を使って実質的に違法な高利貸をしたとして、警視庁は、「安心くん」など五つのサイトで客を勧誘していた運営会社「トラストオブファイブ」=東京都世田谷区=の社長、藤田幸夫容疑者(41)=世田谷区=ら計7人を出資法違反(超高金利)容疑で逮捕し、27日発表した。法人としての同社も同容疑で書類送検した。
捜査関係者によると、同社はカードの買い物利用枠を「現金化」する業者。現金を必要とする客に対し、架空の取引によるカード決済をさせ、決済額の一部をキャッシュバックした残りの差額を得ていた。警視庁は、キャッシュバック分は実質的に客への貸し付けにあたり、決済額との差額分は違法に高い利息だったとみている。
同社は、自ら運営する5サイトを通じて2018年3月~21年12月に全国の約5900人にカードで決済させた金額のうち約23億5千万円をキャッシュバックし、約9億5千万円の利益を得ていたという。「安心くん」のHPでは「入金は最短10分」「最高換金率98%」などと宣伝していた。
生活経済課によると、7人の逮捕容疑は20年3月~21年2月、運営する通信販売業者から客5人が計約380万円分のパソコンなどをカードで買ったように装い、それを計約254万円で買い戻したように見せかけキャッシュバックし、差額の約126万円を利息として受け取った疑いがある。客によっては、利息は法定の約80倍だった。同課は7人の認否を明らかにしていない。
「現金化」は規約違反、トラブルのおそれも
買い物利用枠の現金化をめぐ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル