幼い頃、祖父母が経営する縫製工場へ遊びに行くと、色とりどりのボタンや糸が輝いて見えた。そこは、宝物がつまった「宝箱」のような場所だった。
「こういうの、着てみたいな」。少女向けアニメの主人公の衣装などを見て、自分で絵を描き、祖父母に作ってもらうこともあった。
yutsukiさん(23)は4月から、ミシンや布地がずらりと並ぶ岐阜市の工房で、デザイナーとして活動を始めた。あの日の夢をかなえた。
「コンセプトは『究極にときめく自分になれる』。着た時に一番かわいいと思ってもらえる服を作っています」
3月までは、別の夢を追いかけていた。「桃月(ももつき)ゆう」という名のアイドルだった。
最初にアイドルの夢を描いた…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル