中川壮
愛媛県今治市内で昨年秋、資材置き場など3件の放火をしたとして、非現住建造物等放火と建造物等以外放火の罪に問われた元今治市消防団員の無職徳永友希被告(26)=同市=の判決公判が28日、松山地裁であった。高杉昌希裁判長は「動機は消防団員として消火活動を行いたいというもので、短絡的で身勝手というほかない」などとして、懲役3年(求刑懲役4年6カ月)を言い渡した。
弁護人によると、徳永被告は同日、量刑を不服として控訴したという。
判決によると、徳永被告は消防団員だった2021年10月28、29日、11月17日の夜または未明に、いずれも同市内にある木造平屋建て資材置き場や倉庫などに火を放ち、資材置き場1棟約68平方メートルを全焼させたり、隣接する山林の木や倉庫などを焼損させたりした。うち1件について「灯油をまき、ライターで点火するなどした」と認定。「同種事案の中でやや重い部類に属し、実刑はやむを得ない」とした。
一方、被告を知る地域住民や友人らが計約200通に及ぶ嘆願書を弁護人に託していることなどを「酌むことのできる事情」とした。(中川壮)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル