ロシアから侵攻を受けているウクライナの鉄道事業者に連帯の意志を示そうと、香川県のローカル私鉄、高松琴平電気鉄道(ことでん)が、「ウクライナカラー」の電車を走らせて2カ月あまり。きっかけは、「戦争で家族を失った人の悲しみを想像し、心が痛かった」という育休中の女性社員の思いだった。ことでんの真鍋康正社長(45)に導入決定の判断経緯や、導入後の反響を聞いた。
――社員の提案をどう受け止めたのでしょうか。
若い社員が「会社として社会的メッセージを出すべきだ」と言ってくれたのが、鉄道の運行だけでなく、公共交通の使命を考えてくれていると分かり、うれしかった。
コロナ禍の2年間で利用者が減り、大きな減収に陥っている会社をどう存続させようか、社員らが必死になっている時に、日本からはるか遠いウクライナの鉄道業界のことを考えられる社員がいるとはと驚き、なんとか実現したいと思った。
――海外の「戦争」に関与することに躊躇(ちゅうちょ)はなかったのでしょうか。
政治にもかかわるテーマなの…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル