できれば使いたくない安易な表現ではあるものの、「玉虫色の決着」という言葉は使い勝手がよい。交渉や妥協の結果、見方によってどのようにもとれる内容で落着したことを指す▼この用例、調べてみると意外に新しい。たとえば広辞苑に載ったのは1983年のことだ。「昆虫タマムシの歴史は長い。政治などの場で否定的に使われるより前は、ずっと賛美される虫でした」。静岡県藤枝市に住む飼育家芦沢(あしざわ)七郎さん(86)は言う▼飼育歴は30年を超す。繁殖法は確立しておらず、自力で丹念に生態を調べた。幼虫は木の中で3年から5年も過ごし、成虫の時期は数十日と短い。…… 本文:616文字
朝日新聞社
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