忘れものがとても多い。時間の管理ができない。コミュニケーションが苦手。雑音が多い中では落ち着いていられない。授業のノートは取れず、レストランのメニューも読めない……。発達障害の特性から、様々な壁にぶつかりながら過ごしてきた大学生、院生に、これまでどう学んできたのか、どんな思いを抱いているのかを聞きました。(編集委員・宮坂麻子)
「現在進行形で困っています。大学がこんなに大変とは思わなかった」。昨春、横浜国立大学に進学した男子学生は入学してすぐ壁にぶつかり、自分の特性と向き合うことになった。
東大合格者数の上位校として知られる首都圏の有名進学校から1浪して入ったが、1年目は、ほとんどの単位を落とした。学生たちがよくいう「落単(らくたん)」の嵐だ。
4年間での卒業はもう難しいかもしれない。予想もしないことだった。
幼いころからとてもおとなしい子で、小学校の成績は常に上位だった。
中学受験では有名進学校に難なく合格。自由な校風のもと、楽しい中高生時代を過ごした。だが、国立大入学直後から予想外の事態に……。記事後半では、同じような特性をもつ「後輩」たちへの思いも語ります。
ただ、自分でも驚くほど忘れ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル