東京都立井の頭公園(武蔵野市、三鷹市)内の「井の頭自然文化園」が今年、80周年を迎えた。身近な動物や水生生物を楽しめる「小さな動物園」の節目の年を、地域をあげて盛り上げている。
約170種の動物が飼育され、リスが放し飼いにされた「リスの小径(こみち)」や、来園者がモルモットを抱ける「ふれあいコーナー」(休止中)が人気の同園。開園は戦時中の1942年5月17日。自然文化園との名は時節柄、娯楽施設的な「動物園」を避け、動植物の生態を観察する施設の体裁をとったためという。
開園のきっかけは、その8年前にできた現在の水生物園(分園)が、小動物園として人気を博したこと。当時の上野動物園も入園者が多く手狭となり、新たな郊外の動物園として生まれ変わらせることになった。
オープン時の目玉は、「クジャク園」。5千平方メートルに約60羽を放し飼いにした。開園初日は9700人、翌週日曜日も1万8千人が訪れてにぎわった。
■戦時中の開園で「計画」白紙…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル