ゴスペラーズが27日夜、ライブハウス「原宿RUIDO(ルイード)」(東京都渋谷区)でライブを開催した。原宿RUIDOは7月1日に15年ぶりに復活したばかり。デビュー前の学生時代からライブを行った思い出のステージに立つのは、実に23年ぶり。ゴスペラーズがその思いを語った。
ゴスペラーズ
村上てつや、黒沢薫、酒井雄二、北山陽一、安岡優からなるボーカルグループ。1991年、村上と黒沢がアカペラサークルで結成。メンバーチェンジを経て94年12月にシングル「Promise」でメジャーデビュー。以降、「永遠(とわ)に」「ひとり」など多数のヒット曲を送り出す。7月6日に初のセルフカバーアルバム「The Gospellers Works 2」をリリースした。
思い知らされた現実
「RUIDOに出たきっかけは、ラッツ&スターの佐藤善雄さんの後押しだった」
リーダーの村上てつやさんは28年前のスケジュール帳を見ながらこう振り返る。
初めて原宿RUIDOのステージに立ったのは、メジャーデビュー直前の1994年12月19日だった。ゴスペラーズは村上さんが高校時代から友人だった黒沢 薫さんらと結成した男性5人組のボーカルグループ。村上さん、黒沢さんらはインディーズ時代から東京・渋谷にあるライブハウス「クロコダイル」などに出演し、150~200人前後の小屋を満席にした実績もあり、自信はあった。
デビュー前からお世話になっている佐藤さんがメンバーのラッツ&スターは、原宿の前身である新宿RUIDOの常連。アーティストの登竜門と言われる名門ライブハウスで「サクセスストーリーを作れよ」と佐藤さんに声をかけられ、これでプロへの道が開けたと浮足立った。
ところが、集客できたのは70人前後。後にデビュー曲となる「Promise」など数曲を歌い、パフォーマンス次第で所属事務所が決まるはずだった。「ライブ後、結果的にどこも名乗りをあげてくれなかったと聞き、ガーンとなり、大丈夫か俺たちと不安になった」と黒沢さんはほろ苦い思い出を語る。村上さんも「まだ当時は学生でしたが、プロのハードル、簡単じゃない現実を思い知らされた」と振り返る。
ゴスペラーズを育てた出会い
その後、ゴスペラーズは翌95年に5回、原宿RUIDOに出演し、試行錯誤を繰り返した。そして、数多くの出会いもあった。
試行錯誤を続けるゴスペラーズは原宿RUIDOで、俳優の堺雅人ら意外な人脈を育んでいきます。記事の後半で語られるほろ苦い青春の思い出とは?
「95年2月から僕らのサポ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル