鈴木優香
福岡県で保護された野良猫に、「あと数カ月の命」と言われたほどの難病が見つかった。
猫には珍しいという、心臓の奇形の重い病気。かかりつけ医は「助かる方法がない」――。
猫の名前は「とら」。昨夏に保護され、今は福岡県春日市の猫雑貨店「オリオン」で暮らす人気の猫だ。
オリオンのオーナーの娘、辻佳奈子さん(33)はSNSで病気のことを伝えた。
血流や心筋に負担がかかり、ある日突然死んでしまうとされる重い病。同じ病気の猫で手術を受けたのが、大阪に1例だけあるという情報が寄せられた。
ただ手術には、色々な費用も含めて200万円近くかかることもわかった。
辻さんはバザーを開催。猫イラストの作家が出品に協力し、「オリオン」の常連客がバザーのためにハンドメイドを始めるなど、「とらさんのために」という思いが広がった。
募金なども含め、費用は見事集まった。「手術が成功すれば症例が増え、同じ病気の猫が助かるかも」と辻さん。手術は8月か9月の予定だ。希望を胸に、その日を待つ。(鈴木優香)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル