大藤道矢
山口県阿武町による誤入金をめぐる事件で、入金された4630万円の一部を決済代行業者の口座に振り替えたとして電子計算機使用詐欺罪で起訴された住民の無職田口翔被告(24)が1日、勾留されていた県警山口南署から保釈された。山口地裁が7月27日付で保釈を認める決定を出し、田口被告が1日に保釈保証金250万円を納付した。
1日正午ごろ、保釈されて署からスーツ姿で出てきた田口被告は報道陣に向かって頭を下げ、無言で車に乗り込んだ。同被告の弁護人は「この度は、私の行動で多くの方にご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。保釈後は、仕事をして、借り入れたお金を少しずつ返済していこうと思います」とする被告のコメントを出した。
起訴状などによると、田口被告は自分名義の口座に町が入金した4630万円が誤りによるものと知りながら、4月10~18日にスマートフォンを操作して、オンライン決済の代行業者3者の口座に計約4292万円を振り替えたとされる。
また、誤入金されたうちの残る約340万円について、クレジットカード精算の専用口座に振り替えたとして、県警は7月27日に電子計算機使用詐欺容疑で書類送検し、全額分が立件されている。(大藤道矢)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル