大雨特別警報が出されて記録的な豪雨に襲われた新潟・山形両県や隣接する福島県では、4日午前、続々と被害が判明した。
松野博一官房長官は4日、午前9時半時点で2人が安否不明になっていると明らかにした。
国土交通省によると、4日午前6時現在、山形県の最上川の3カ所、秋田県の米代川の1カ所など7河川で氾濫(はんらん)が確認されている。
豪雨は鉄道のインフラに深刻な影響を与えた。
大雨特別警報の対象になった山形県飯豊町では、4日朝、小白川に架かるJR米坂線の鉄橋(長さ約40メートル)が崩落しているのが見つかった。分断された線路が川に垂れ下がった状態だという。同県米沢市では、市内を流れる川が増水して橋の橋脚が曲がり通行止めになった。福島県喜多方市でも、JR磐越西線の鉄橋が崩落した。
JR東日本新潟支社によると、新潟県村上市の坂町駅ではホームが冠水した。JR東日本によると、山形新幹線は3日午後1時ごろから福島―新庄駅間で運転を見合わせ、4日も始発から運休している。
道路が寸断され、集落が孤立する被害も相次いだ。
新潟県村上市では、土砂崩れに巻き込まれた住宅1戸が全壊し、住人1人が負傷した。この地域の集落につながる道路が土砂でふさがれ、約80世帯が孤立状態になった。同県関川村でも、土砂崩れや道路の冠水で280世帯が孤立した。
山形県内では国道113号が冠水して通行止めになり、小国町で多数の住宅が孤立。大江町では町内を流れる最上川が堤防を越えてあふれ、周辺の住宅が浸水した。川西町でも住宅浸水があり、救助要請を受けた消防隊がボートなどで住民を避難所へ送り届けた。
福島県北塩原村のリゾート施設「グランデコスノーリゾート」では3日夜、付近の村道が土砂崩れで通行止めとなり、宿泊者約100人や従業員約50人が孤立状態になった。同施設によると、水道や電気などは通常通りだという。村によると、土砂の撤去作業を進めているが、4日午前10時時点で復旧のめどはたっていない。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル