北海道を脱炭素・循環型社会の先進地にしようと、古河電気工業と北海道大学、鹿追町がタッグを組んだ。カギを握るのが、酪農王国ならではの家畜のふんや尿。これらの有機性廃棄物を「地域元素資源」と名づけ、新技術でグリーンエネルギーへと変換する。目指すのは地域内で循環させる「エネルギーの地産地消」だ。
「新しい技術を開発して社会課題の解決に役立つ。ビジョンが共鳴しました」
古河電工の小林敬一社長は8月18日、北大で開いた記者会見でこう語った。同大大学院工学研究院に、地域元素資源の利活用を研究する寄付講座開設を発表する場だった。
両者は6年前から、家畜のふんや尿を発酵させて得られるバイオガスを、新たに二酸化炭素(CO2)を排出しない「グリーンLPガス」へと変換する触媒技術を共同開発している。新講座は、この技術の向上や有機性廃棄物の有効活用を研究する。
都市ガスの整備が遅れている…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル