中川史
愛知少年院(愛知県豊田市)は16日、収容中の少年に私物のスマートフォンを使わせたり、ビールなどの飲食物を与えたりするなど不適切な処遇をしたとして、法務教官の男性専門官(25)を停職6カ月の懲戒処分にし発表した。専門官は同日付で依願退職した。
専門官は「(少年が)徐々に反抗的になり、立場が逆転した。スマホを使わせたのが公になると考え、(別の少年にも)使わせてしまった」と説明しているという。
同院によると、専門官は昨年10月~今年5月ごろ、少年の求めに応じて禁止決定が出ていた本人宛ての手紙2通を閲覧させた。私物のスマホを使わせたり、缶ビールやジュース、菓子などを複数回与えたりするなどした。出院後には連絡を取り合って現金10万円を渡したという。収容中の別の少年にもスマホを3回ほど使わせるなどした。
谷村昌昭院長は「矯正行政に対する信頼を失墜させ、遺憾極まりなく、深くおわび申し上げます」などとするコメントを出した。(中川史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル