本多由佳
東京都教育委員会は22日、都内の公立中学3年生約8万人を対象に行う英語の「スピーキングテスト」を、来春の都立高校入試に利用することを正式に決めた。同テストは、都教委から委託されてベネッセコーポレーション(岡山市)が運営や採点などを担当する。民間会社が運営を担うスピーキングテストを高校入試に利用する例は、公立校では全国で初めて。
テストは11月27日に実施する。生徒が各自、タブレット端末に向かって英文を音読したり、イラストの内容を英語で説明したりし、それを録音。その音声をベネッセの関連会社が採点し、6段階で評価する。
都教委が22日に公表した来年度の都立高校入試の実施要綱によると、テスト結果は、評価によって0、4、8、12、16、20点の6段階で表され、学力検査(満点700点)と調査書(同300点)に加算する形で入試に活用される。都立高入試は1020点満点になる。テストには、対象となる生徒の約95%(約7万6千人)が申し込み済みという。
テストをめぐっては、「採点が公平か検証できない」などとして、中止や入試利用の見送りを求める声がある。元教員らでつくる団体が中止を求める署名9千筆超を提出したり、中学生の保護者ら53人が都監査委員にテスト事業の停止勧告を求める住民監査請求をしたりする動きが起きている。(本多由佳)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル