国内で2人に1人が持つほど人気がある米アップルのiPhone(アイフォーン)。海外では高額機種の代名詞とされるこの製品が、日本では異例の高いシェアを続けてきた。高シェアを支えたのが、携帯電話販売店での大幅値引き。iPhoneは最新機種が華々しくPRされる中、型落ち品が契約条件付きで「1円」「0円」といった破格の値段で売られ、客を引き寄せてきた。型落ち品の激安販売で携帯電話会社は客を獲得し、アップルは高シェアを維持する。そんな「蜜月の構図」は、今月いっぱいで終わることになりそうだ。なぜなのか。
最後の「1円販売」
東京都内の家電量販店。先週末の7日、KDDI(au)の売り場を訪ねると、「当店オススメ機種」と書かれたポスターが目に飛び込んできた。
〈iPhone8 64GB 80640円が特価1円〉
店員に話を聞くと、NTTドコモやソフトバンクなど他社から乗り換える客で、2年の途中契約で違約金が発生するなど指定の料金プランを選ぶことが条件。9日までの特別キャンペーンだという。
店員は「1円でご提供できるのは、おそらくこれが最後。決めるなら9日までに来て」と勧めてきた。
翌8日。神奈川県内の別の量販店には、激安をうたうポスターは見当たらなかった。ただ、店員に「格安で買えるiPhoneは?」ときくと「詳しい者を呼んできます」。やってきた店員によると、乗り換えや2年縛りなどを条件にiPhone8(64GB)がauで0円、ソフトバンクで48円になるプランなどを教えてくれた。
店員はこう言った。「最近は毎…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル