北海道南部の森町で9月18日に開かれた子ども向けゴーカート体験イベントで、小学校高学年の児童が運転するカートが見物客に突っ込み、2歳の男児が死亡した事故。ゴーカートは小学生でも簡単に操れる乗り物なのか。道警取材を担当する運転歴約6年の記者(25)が乗ってみた。
事故は宿泊施設の駐車場につくられた仮設コース(1周約200メートル)で起きた。排気量200ccの1人乗りカートで、制限時間3分以内で周回する。主催者側によると、運転する子どもには出発前に、身長140センチ以上で、アクセルとブレーキのペダルに足が届くことを確認し、「慣れるまでスピードを出さないで」と声をかけていたという。
事故を起こしたカートは何周か回った後、直線から乗降場所のピットレーンへ入る右カーブを直進。三角コーンを樹脂製バーでつないだ仮設の「仕切り」を突っ切り、十数メートル離れた場所にいた子ども4人と大人1人に突っ込んだ。主催者側は事故直後の取材に「コース内では時速30~40キロで走るが、当時は時速40キロほど出ていた」と説明した。
記者が訪れたのは、北海道南幌町にある常設のゴーカートコース「南幌リバーサイドカートランド」。7分間×2回、計14分間の「試乗」をした。
乗車したカートは排気量200ccの1人乗りで、排気量だけ取れば、森町で事故を起こしたカートと同じだ。運営団体の桜井泰己代表(57)によると、「排気量は同じでも車体の重量などによって性能は変わってくる」。ここのカートは重量120キロで、最高時速60キロほど出るという。
アクセルとブレーキのペダルがあり、右足をアクセル、左足をブレーキにのせて運転する。アクセルとブレーキのいずれも右足で踏む自動車とは違う。
記者はヘルメットをかぶり、カートに乗り込んだ。車高が低いのに驚いた。ゆっくりアクセルを踏み、ピットからコースへ出た。
目線が低いので、道が襲いか…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル