■西入る(京都)
2022年6月オープンした鮨割烹(すしかっぽう)『西入る』。店主のリカルド・コモリさんは、ポルトガル・リスボンの生まれ。
「ポルトガルでお鮨は大人気。ただ日本人が驚くようなものも多いです。パン粉を付けて巻物を揚げたり……」。おおっと、では宮津の魚介がどんな鮨になって登場するのか――と不安と期待が胸をよぎる。
ところが、案に相違して、リカルドさんが大きな掌(てのひら)で握る鮨は、シャリコマの正統派。米は無農薬コシヒカリ。酢は『飯尾醸造』の赤酢など3種をブレンドしていると言い、うまみのあるシャリが、海の傍らならではの力のあるネタとがっぷり四つに組んで食べごたえあり。鮨の前の一品も、地のアワビを盛り込んだ先付(さきづけ)など、秋を演出する手腕も見事だ。
5年間リスボンの老舗日本食…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル