吉沢英将
警察庁は22日、2021年度の犯罪被害者白書を公表した。SNSなどのインターネット上での誹謗(ひぼう)中傷が深刻化していることをふまえ、新たに項目を設けて被害に遭った場合の相談窓口を案内するなどした。
白書では、被害者がネットの投稿を削除したい場合の相談先として、方法について助言を求める時は「違法・有害情報相談センター」(総務省、https://ihaho.jp/)▽削除要請の代行を求める時には法務省の「人権相談」(https://www.jinken.go.jp/)、セーファーインターネット協会の「誹謗中傷ホットライン」(https://www.saferinternet.or.jp/bullying/)――を紹介している。
このほか、犯罪被害者や家族を支援する条例の制定状況についても掲載。今年4月1日までの1年間に、都道府県では福島、茨城、長野など7県で新たに被害者支援に特化した条例が制定され、計39都道府県(82・9%)に。4月以降に制定したり、検討していたりする県もあるという。政令指定都市では川崎、浜松、広島の3市が新たに制定して11都市(55・0%)になり、その他の市区町村では69自治体が制定し、453自治体(26・3%)になった。
犯罪被害者等基本法は被害者の権利や利益を守るよう求めており、地方自治体も支援策を講じる責務があるとしている。(吉沢英将)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル