将棋の史上最年少棋士・藤井聡太七段(16)が31日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第32期竜王戦4組ランキング戦決勝で、菅井竜也七段(27)を下し、優勝賞金205万円を獲得した。
藤井は同ランキング戦で3期連続優勝。第14~16期(4組~2組)の木村一基九段(45)、第24~26期(6組~4組)の永瀬拓矢叡王(26)に続く6年ぶり3人目の快挙だが、デビューからの3期連続Vは史上初となる。
対局開始から約10時間が経過した午後8時6分に、自身4度目で、今年3月の師匠・杉本昌隆八段(50)との王将戦予選以来となる千日手が成立。午後8時36分からの指し直し局で先後が入れ替わり、不利とされる後手になった藤井だが、94手で過去2戦2敗だった高い壁・菅井を乗り越えた。終局は6月1日の0時5分で、日付をまたいだ勝利となった。藤井は疲れた表情ながら「指し直し局では決断よく指せた」と振り返った。一方、藤井に初黒星を喫した菅井は「今回の将棋はうまく指された。完敗」と話した。
広瀬章人竜王(32)への挑戦権をかけた決勝トーナメントに3期連続で出場する藤井は「今年も本戦で戦えることをうれしく思います。上を目指していければ。強敵ばかりなので、目の前の一局に集中していきたい」と藤井。初戦は、5組優勝の近藤誠也六段(22)と6組優勝の梶浦宏孝四段(23)の勝者と対戦する。
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