「空を見て、光っている」。2020年11月17日午後10時半ごろ、なにやら声が聞こえるので外に出てみると、夕暮れ迫る空に薄い雲が広がり、太陽の光を浴びて虹色に輝いている。
すぐに消えてしまうかもしれない。急いでカメラとビデオで撮りだした。非番の気象隊員も出てきて、カメラを向けている。「もしかして、極域成層圏雲?」「そうだと思う。上空の気象データをみるとわかる」
太陽が出ない「極夜」が終わり、春を迎える頃、南極上空が零下78度以下に冷えると、この雲ができやすくなる。「そろそろかな」と夕暮れの空を気にしてながめていたが、実際に見たことがないので、それだと見分けるのは難しかった。
黄金の夕日が輝く上、灰色の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル