21日(土)、大型で強い台風17号は沖縄を通過中。九州でも既に発達した雨雲がかかっている所があり、22日(日)は台風の北上に伴って、九州、四国、中国地方を中心に雨や風が強まる。
台風17号は「大型」 広い範囲で強風に
21日(土)、大型で強い台風17号が、久米島の西の海上を北上しています。今後も北上し、22日(日)は東シナ海を進む見込みです。台風17号は「大型」で、風速15メートル以上の強風域が大きいことが特徴です。このため、台風から遠い所でも強風が吹く恐れがあります。台風が近づく前から、また台風の進路から遠い所でも、風で飛ばされやすいものは室内にしまうなど、早めの対策が必要です。
沖縄地方では、21日明け方に渡嘉敷島で最大瞬間風速47.7メートルを観測するなど、本島中南部で40メートルを超える風を観測しました。九州や四国、中国地方でも次第に風が強まるでしょう。
22日までに予想される最大瞬間風速は、沖縄地方、九州北部地方45メートル、奄美地方、九州南部、四国地方35メートル、中国地方30メートルです。暴風に厳重に警戒して下さい。
台風から離れた所でも大雨の恐れ
九州には台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み、南東斜面を中心に発達した雨雲がかかっています。宮崎空港では、午前8時53分までの1時間に109.5ミリの雨を観測。宮崎市付近では、午前9時20分までの1時間に120ミリ以上の雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が発表されました。台風本体の雨雲がかかる沖縄では、粟国空港で午後12時25分までの1時間に41.5ミリの雨を観測しました。
22日は、沖縄は台風が遠ざかっても発達した雨雲がかかる所があるでしょう。九州では全域に雨雲がかかる見込みです。特に、長崎県の五島、壱岐・対馬では、1時間に多い所で70ミリの雨の非常に激しい雨が降る恐れがあります。九州の南東斜面では、雲が発達しやすい状態が続くでしょう。
四国も昼過ぎから、太平洋側で1時間に多い所で70ミリ、瀬戸内側で50ミリと非常に激しい雨が降る見込みです。中国地方も、カミナリを伴って激しい雨が降り、大雨になる恐れがあります。
22日正午までの24時間に予想される雨量は、多い所で、九州北部地方250ミリ、九州南部200ミリ、沖縄地方、四国地方180ミリ、奄美地方150ミリです。その後も雨量は増える恐れがあります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒して下さい。
日本気象協会 本社 白石 圭子
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