北海道長沼町に広がる「メノビレッジ長沼」。2019年6月、農場を営むレイモンド・エップ(62)、荒谷明子(53)夫妻にとって忘れられない出来事があった。
その日、福島大学教授の金子信博(63)を呼んで、ミミズのワークショップが開かれた。金子は不耕起栽培を研究・実践している土壌生態学の専門家だ。
消費者ら約30人が6グループに分かれ、畑のあちこちで土を掘ってミミズを探した。土中の有機物などを食べ、植物が吸収しやすい形にするミミズは、土の健康を測るバロメーターと言われる。ところが、ミミズは1匹も発見できなかった。
1995年に農場を開いた夫…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル