今泉奏
東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域について、政府は7日午前、避難指示解除の対象に「特定帰還居住区域」を新設することを盛り込んだ福島復興再生特別措置法の改正案を閣議決定した。開会中の通常国会に提出する。成立すれば、すべての希望者が帰還できる仕組みが整う。
帰還困難区域内で避難指示解除の対象となるのは、これまで駅や役所の周辺など比較的人が集まる「特定復興再生拠点(復興拠点)」に限られていた。新たにできる「居住区域」は復興拠点以外で、帰還する人の「日常生活に必要な宅地、道路、集会所、墓地」などを含む範囲とする。
政府は2021年8月、帰還の希望がある住民が20年代のうちに戻れるようにする方針を決定した。24年度には原発が立地する双葉、大熊の両町から先行して「居住区域」の本格的な除染を進める。除染費用は国が負担する。(今泉奏)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル