生活困窮者の割合が国内で高水準にある大阪府。大阪市の北東に隣接する門真市は、府内でも貧困率が上位の地域の一つだ。そんな門真市が5年前、貧困の連鎖を断つための事業を始め、拡充させてきている。多くの市民や企業を巻き込み、様々な角度から子どもを「見守る」取り組みだ。
1月28日の土曜日。門真市立総合体育館で、小学生が仕事を体験するイベント「ミライのシゴト EXPO」が開かれた。企業などが16のブースを出展し、児童約360人が参加した。
ドラッグストアを展開する「アカカベ」(本社・大阪府大東市)のブースでは、子どもたちが白衣姿でジュースを使って「薬の調合」を体験した。
同社の青木要樹(よしき)さん(38)は「将来、職業を選ぶ際の選択肢を増やすことにつながれば」と語った。
このイベントは、門真市が2017年10月から実施している子どもの貧困対策「子どもの未来応援ネットワーク事業」の一環だ。
事業では、困窮家庭の子どもの早期支援のほか、無料学習サポート、キャリア教育などを導入し、総合的な対応にあたっている。
この背景には、門真市が抱える貧困の問題がある。
松下電器産業(現パナソニッ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル