円錐(えんすい)形のわらみのを頭からひざまですっぽりとかぶった若者らが踊る山形県上山市の民俗行事「加勢鳥(かせどり)」が、11日にあった。江戸時代から伝わり、神の化身の加勢鳥たちに住民らが「祝い水」をかける奇習。コロナ禍を経て、3年ぶりに街を練り歩いた。
この行事の保存会会員や県内外の一般参加者らが扮した加勢鳥は28羽。前夜までの大雪で一面が銀世界となった上山城の広場で、輪になって跳ね回った後、街に繰り出した。
「加勢鳥、加勢鳥、お祝いだ、それ、カッカッカーのカッカッカッ!」
そうした掛け声や笛、太鼓の音に合わせて、加勢鳥たちは市中心部の商店街や温泉街などを踊りながら練り歩いた。
保存会によると、加勢鳥は江戸初期に始まった。五穀豊穣(ほうじょう)や火の用心、商売繁盛の願いが込められている。明治後期に途絶えたが、1959年に復活。コロナ禍の影響で一昨年は神事のみが行われ、昨年は街の練り歩きが見送られた。
この日、商店街で加勢鳥たち…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル